共謀罪に反対する緊急アピール

2017年5月14日  全国障害者問題研究会常任全国委員会


 「共謀罪」法案が国会で強行されようとしています。与党は真っ当な議論なく、衆議院で5月18日にも強行の構えと報道されています。

 これまで3度廃案となってきた「共謀罪」法案に、「テロ等組織犯罪準備罪」と新しいラベルを貼った法案は、オリンピック・パラリンピック成功のためにと「テロ対策」を強調しますが、「テロ」とは噛み合いません。逆に、国家によって全国民を対象に、例えばインターネットのメールやSNSでの「つぶやき」「いいね」までも日常のすべてのコミュニケーションが監視され、権力によって「犯罪」と仕立て上げられる暗黒社会をつくります。行き着く先は戦前のナチス・ドイツや治安維持法下の日本であり、いのちと人権を踏みにじり、戦争へと突き進む政府を止めることができなくなるでしょう。

 全障研は、「障害者の権利を守り、発達を保障する」ことを目的とする研究運動団体です。障害者や家族の願いに学び、実態を把握しながら、一人の願いをみんなの願いとして実現することをめざしています。そのためには、いのちと人権が守られ、思想・良心の自由、表現の自由、結社や行動の自由が保障されなければなりません。しかし、憲法に保障された内心の自由が侵害されれば、自由な研究運動、自由な市民社会、民主主義は成り立ちません。

 私たちは研究運動団体として、「共謀罪」法案に強く反対します。
 

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