■主催者あいさつ 挨拶に先だって、先月、神奈川県相模原市の障害者施設で起こった悲惨な事件の被害者のご冥福を祈って、短時間ですが、黙祷を捧げたいと思います。起立できる方は、ご起立ください。 黙祷! ありがとうございました。ご着席ください。 この事件については、報道などで様々に取り上げられていますが、はっきりしていることは、どんなに障害の重い人でもそのかけがえのない命は決して奪われてはならないこと、そして加害者が語っていたとされる「障害者はいらない」「安楽死させるべきだ」という理屈は、決して正当化されてはならないということです。私たち全障研は、50年にわたる実践と研究を通して、障害の重い人でもその人ならではの願いや要求を持っていることを確かめ合い、そこに学ぶことで、実践を豊かにし、社会の在り方を展望してきました。この事件を機に、こうした観点から障害者福祉、社会保障のあり方をしっかりと見据えていき、私たちの取り組みを、いっそう強めていかなければならないことを痛感します。 さて、全障研は、この大会から来年鹿児島で開催される第51回大会までの1年間を、結成50周年と位置づけています。この半世紀、全障研は発達保障の理念を掲げ、障害のある子ども、青年、成人の生活、学習、労働、医療などの諸権利を保障するために、研究運動を進めてきました。京都での開催は4回目となりますが、これまでを振り返ると、いずれも大きな節目となる時期でした。 では、今年はどうでしょうか。政治をみれば憲法改正に向けた動きが強まり、社会保障や教育の公的責任が縮小され、競争原理と自己責任が押しつけられてきています。TPPが締結されれば、国民生活にさらに深刻な影響を及ぼすことでしょう。 全障研が提唱する発達保障とは、単に人間の能力や技能を高めれば良いという狭隘な考えではありません。豊かな文化・自然・人(集団)とのふれあいを通した学習・労働・余暇そして社会参加によって、人間らしい生活・人生を切り拓いていくことは、すべての人の権利であり、それを保障する社会的な制度・施策を実現していく必要があります。そのための理論と実践の土台となるのが発達保障の理念なのです。それは当然、平和と人権に支えられるものであり、戦争や抑圧、競争原理や自己責任論とは相容れないものです。 今年は障害者差別解消法が施行されました。不十分さも指摘されています。差別や排除のないインクルーシブな社会をめざす真の取り組みは、平和を守り築く取り組みと一体でなければなりません。そして発達保障の取り組みもそこにしっかりと合流していきたいと思います。 記念すべき第50回全国大会を京都で開催することができましたことを、ここに参加されたすべてのみなさんと喜びたいと思います。そして、この大会を支える京都の準備委員会のみなさん、協賛・後援をいただいた方々に厚く御礼を申し上げます。 全障研結成50周年が平和と発達保障の取り組みの新たなスタートとなること、そしてこの大会がまさにその新たな一歩とすることを期待し、開会のご挨拶といたします。 全国障害者問題研究会全国委員長 荒川 智 ■たくさんの仲間とつながって、一歩前にプラスワン
■全体会=8月6日(土) 国立京都国際会館 京都市左京区岩倉大鷺町422 http://www.icckyoto.or.jp/access/access.html
■分科会・学習講座=8月7日(日) 9:00〜受付開始 分科会 9:30〜16:30 会場=龍谷大学深草キャンパス 京都市伏見区深草塚本町67 http://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/traffic/t_fukakusa.html 京阪本線「深草」駅下車、西へ徒歩約3分 京都市営地下鉄烏丸線「くいな橋」駅下車、東へ徒歩約10分 *公共交通機関をご利用ください ◆分科会案内 PDFデータ ◆分科会案内テキストデータ ■学習講座 8月7日(日) 龍谷大学深草キャンパス ※学習講座は事前予約制です。定員400名。大会参加費に加えて、500円の資料代が必要です
◆みんなのねがい増やし隊結成CM(80秒バージョン) 京都大会には「みんなのねがい」キャラクターも総結集しました(^_-) |