「みんなのねがい」の好評シリーズは、単行本『新版・子どもの障害と医療』
(尾崎望、出島直編、2000年、全障研出版部)になっています。
「みんなのねがい」2002年10月号では、つぎの特集(監修・尾崎望)を企画しました。
詳しい内容にはふれられていませんので、不明な点や、さらに詳しく知りたい点は
かかりつけの医療機関や医師にご相談ください。 (「みんなのねがい」編集部)
●睡眠、食事、水分をしっかりとる 夏と言えば、夏休み。とりわけ子どもは長期休暇になりますので、生活リズムがくずれやすくなります。夜ふかし、朝ねぼうになりがちですが、できるだけさけましょう。休みぐらいたくさん寝たいという方には、お昼寝をおすすめします。昼下がりは一日のうちで一番気温も高く、体を休めた方がいい時間帯ですので、親子でゆっくり休んでください。 暑いと、食欲がおちて、のどがかわきます。夏は暑さで体力を消耗しますので食事、とりわけ一日のエネルギーの源となる朝食はきちんととりましょう。水分補給も大切です。子どもや障害のために体が強くない人は水分不足で体温があがってしまうことがあります。水やお茶でしっかりとるようにしましょう。 ついつい冷たいジュースやアイスクリームに手が出ますが、清涼飲料水を飲みすぎると糖分を多く取りすぎることになります。また、冷たいものを取りすぎると、胃腸の働きが弱くなり、食欲が落ちたりしますので注意が必要です。 ●夏は活動するチャンス 夏は、プールや海での水遊び、山でキャンプ、家族旅行など、外へ出かけて活動するチャンスでもあります。 とくに水遊びは気持ちいいし、障害の重い人も楽しめます。水のシャワーをあびるだけでも皮膚にいい刺激となり、体ごと水につかると呼吸も血液の循環も活発になります。 クーラーで冷えた部屋にずっといると体によくありません。朝や夕方の比較的涼しい時間帯の散歩などおすすめします。クーラーをつける場合にも、外気より五度くらい低めの温度に設定するのがよいでしょう。 ●皮膚疾患や夏風邪に注意 夏は肌を露出することが増えますので皮膚疾患も多くなります。あせも、虫さされ、とびひなど、痛みやかゆみをことばで表現できない障害のある人にとっては、たいへんな苦痛です。石けんでまめに体を洗うことで予防し、症状が出たら早めに受診しましょう。 夏に流行する夏風邪は、せき、はななどの呼吸器の症状はほとんどみられず、嘔吐や下痢などの消化器症状が出るのが特徴です。病気の性質は良性で、自然に治癒しますが注意してください。 睡眠と食事・水分、休養をしっかりとって、新しいことにもチャレンジして、楽しい夏をすごしましょう。。 |