やさしく学ぶ からだの発達 Part2
運動発達と食べる・遊ぶ
監修 林万リ (発達神経内科医)
定価1700円+税 ISBN978-4-88134-405-7 C3037 2015.7.30 |
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目次
はじめに
第1章 子どもの育ちに大切なこと
動物とはちがう人間の特徴と発達/大切な3ヵ月児の姿勢と這い這い/睡眠リズムは体内からつくられている/文明の落とし穴
第2章 運動発達と「遊ぶ」
1 からだで遊ぶ、からだで学ぶ 〜自己刺激から探索へ、そして知的活動へ
からだと知的活動の関係性/自己刺激的な遊びとボディイメージ/からだを使って空間を学ぶ/からだを使って環境に働きかける/書き換えられるボディイメージ/からだを基準にする単位と概念
2 からだとからだが響きあう 〜コミュニケーションの原点としてのからだ
「まねぶ」子どもたち/響きあうヒトのからだ/ミラーニューロンの機能/初期のコミュニケーションの発達/指さしからはじまる三項関係/まねしてスキルを身につける子どもたち/現代のコミュニケーション
第3章 運動発達と「食べる」=乳児期前半
1 生まれて間もない頃の運動と口の働き
背骨によって発達する/生まれてから首がすわる頃まで/姿勢・運動の発達/首がすわり、おっぱいも上手に飲める
2 体軸のさらなる育ち(3〜5ヵ月) 〜「対称性」〜「片側支持」の獲得と、この時期の遊びについて
「対称性」という要素を獲得する運動発達の重要な節目/体軸の育ちと対称性の発達/対称性から新たな段階「非対称」と片側支持へ/からだを動かすこと、触ること自体が「遊び」 ボディイメージの基礎づくりと離乳の導入へ/親(人)とのふれあいがコミュニケーションのはじまり
3 「姿勢のつながり」と「空間のひろがり」(6〜8ヵ月) 〜しなやかな体軸のもと
仰向け姿勢の完成/うつ伏せでのさらなる高さ・空間への挑戦/姿勢のつながり〜しなやかな体軸/横向き(側臥位)の安定 垂直方向へのからだの起き上がり/お座り/空間における認識の形成
4 哺乳から離乳期前期の食べる力の発達について(6〜8ヵ月)
反射による哺乳から能動的に食べ物を取り込む劇的な変化の時期/私たちはどうやっておいしく食べているのか/運動発達とつながる口腔内の感覚の発達と形態の変化/能動的な口唇での取り込み(捕食機能)と成人嚥下の獲得=離乳の第1段階/食べ物を取り込むための能動的な処理(押しつぶし機能)のはじまり=離乳の第2段階
第4章 運動発達と「食べる」=乳児期後半
1 自由な姿勢変換の獲得(9〜11ヵ月) 〜這い這いとお座りの大切な意味
這い這い〜能動的な移動手段の獲得/お座り〜自由な姿勢変換の獲得/より高く/伝い歩き〜歩くことへの準備/這い這いとお座りの大切な意味
2 はじめの一歩(12〜18ヵ月) 〜歩く、手としての機能の獲得
「歩く」これまでに培ってきた運動発達の集大成/歩行の発達とその後の基礎的な運動発達/「手としての機能の獲得」支持からの解放
3 離乳期後期から完了期の食べる力の発達について(9〜18ヵ月)
食べる力と食べる喜びが育つ土台が完成する時期/咀嚼機能のめばえ=離乳の第3段階/まとめて送りこむ力の育ち/食形態と食べる力の発達段階との大切な関係/お水はとっても難しい!/手づかみ食べ・噛みとり食べの大切さ/虫歯予防だけではない口腔ケア
4 子どもの食事に関するあれこれ 〜手づかみ食べから偏食指導まで
上手にはできないけれど自分で食べたがる赤ちゃん/手づかみ食べにも学習は必要〜これは食べ物? それとも自分の手?/箸の操作は難しい〜指の高度な分離運動/箸は右手で茶碗は左手? 〜利き手の発達の考え方/秘境の国のマクドナルド〜好き嫌いと偏食/ごはん文化の日本人は口の中で味を「混ぜる」
終 章 現代を生きる子どもたちへ
昔の遊びは栄養豊富 〜運動と操作の機能を高める伝統的な遊びの数々
失われつつある「昔の遊び」/バランスを育てる遊び/力の入れ方を学ぶ遊び/運動のスキルを育てる遊び/手指の巧緻性や両手を育てる遊び/コミュニケーションや想像力・創造力を育む遊び/現代を生きていくために
座談会 子どもと思いっきり笑いあえていますか? 食べる・遊ぶのなかで気になること・大切にしたいこと
食べる・遊ぶはHow to ではない/「困った」の背景に運動発達をみる視点/モチベーション・意欲=子どもにとっての意味
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