発達保障を学ぼう 4
 育ちの根っこ

    
子育て・療育・つながる支援

 池添 素
(福祉広場) 塩見陽子(広島市こども療育センター二葉園) 藤林清仁(同朋大学)
 定価1200円+税  ISBN978-4-88134-534-4 C3036  2017.2.1
 表紙

1章 子育て 療育 つながる支援/池添素

2章 根っこを育む
    1 保護者の手記 広がる真愛の世界/大段智子
    2 療育実践 自然や集団、文化を大切に/佐々木里美
    3 広島の療育 育ちの根っこ/栗栖小枝子

3章 根っこの伸びる土をたがやす/塩見陽子

4章 根っこを支える/藤林清仁

あとがき/塩見陽子
 この本の企画を考える全障研の研究推進委員会の中で生まれた「育ちの根っこ」というタイトルが大好きです。お母さんやお父さん、保育・療育の関係者、そしてこれから福祉の現場を目指す人たちも、きっとこのタイトルに魅かれて本を手にとられたことでしょう。そして、読み終わった時、今よりもっと子どものことが愛おしくなったはずです。

 命の種が、芽を出し、しっかりと育ちの根を張り、たくましい幹や枝を伸ばし、葉を茂らせ、彩り豊かな花を咲かせて実っていくように、障害のある子どもたちも豊かに育ってほしい。私たち大人は、土壌が貧しくならないようにみんなで耕し、自分らしく生きていくことを導く太陽や雨となり、嵐がきたときには手をつなぎ合いながら励まし合える応援団になろう。この本には、そのためのヒントがいっぱいです。

 子どもの集まる場所には、毎日宝物があります。「療育」は、家庭で生活するだけでは得られないような、愛情に満ちた世界の中で、幸せな子ども時代を過ごす場所。キラキラした目をしたり、ドキドキ心を動かす我が子を見て、「生きていていいんだ」「この子の母親でいいんだ」とお母さんが思える場所。春夏秋冬の節目を豊かな発達保障の実践をつくりながら、何ができるかよりも、どのように生きるかを、働く仲間が語り合う場所であってほしいと思います。

 子育て共育ち。池添素さんのメッセージのように、お母さんお父さんの肩の荷を一緒に持ちながら、子どものサインを見つけ、藤林清仁さんのように、小さい目と大きい目をちゃんと持ち、そして、素敵な療育がしたいと、日々奮闘する実践者と語り合いながら、手をつなぎ、歴史をつないでいきましょう。

 かけがえのない命を守り、育くみながら。

    全国障害者問題研究会 研究推進委員 塩見陽子
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