竹沢 清 著
定価 本体1500円+税
ISBN5-88134-293-2 C3037
目次 |
序 教育実践は子ども発見・人間発見 (竹沢 清) 1 教職をやめた今井先生に伝えたかったこと 2 発達的苦悩が見えるとき、その子へのいとおしさが生まれる 3 子どもたちの今の反応の中に次の取り組みへのヒントがある 4 ゆきとどいた教育のためにこそ、「個別指導」ではなく、集団の教育力を 5 教科学習――人間と事実との出会いによって自由を獲得する 6 障害者の生活を実践の根っこにすえる ――真に「生きる力」を育むために(上) 7 「ろう学校では、障害者としての誇りを育ててほしい」 ――真に「生きる力」を育むために(下) 8 教育はまわり道――あらためて「指導」を問う 9 教師は、子ども・仲間との出会いの中で実践の主体者となる 10 書くことは、子どもを事実でとらえること ――私の実践記録論(上) 11 仲間の力をかりて、子どもの事実を意味づけていく ――私の実践記録論(下) 12 私たち大人の、人間を見る眼の育ちに応じてしか、 子どもたちは見えてこない 解説 いつも自分自身を耕しつづける実践家 竹沢清さん (丸木政臣) |
推薦のことば |
いつも自分自身を耕しつづける実践家 竹沢清さん 丸木 政臣(和光学園園長・日本生活教育連盟委員長) 『教育実践は子ども発見』が一二回分送られてきて「何か感想文を」と言われた。仲間だから、いいですよ、と気軽に引き受けたものの、読み始めてみると分厚い中味と洗練された文章で終わりまで読み通すのにかなり時間を費やした。私の読後感を書くとなったら何度か読み返してみることになり、合計すると三〇回以上読んだことになるのではないだろうか。おかげで「茂が育つことで里美も育つ、まさに育ちの弁証法である」といった竹沢さんの文体が口をついて出てくるようになった。(中略) 竹沢さんはまれにみる謙虚な教師である。自分の実践をきちんと受けとめ、自分の内面をくぐらせながら、次の実践をしていく。だから竹沢さんは、しなやかで、強靱で、笑顔をたやさず楽観的でいられるのだろう。 久しぶりに真に共感できる文章を読み、幸福な思いでいっぱいです。(本書「解説」より) |