陽はまた昇る<0> 太陽の行方 シベリア上空で、 「あのお日様は夕陽なの? それとも朝日なわけ?」 とカミサンが言い出した。 太田裕美似のフライトアテンダントに聞くと、 「ちょっと説明はむずかしいのですが・・・」 地上でみる夕陽と高度1万メートルで太陽を追いかけるようにすすんでいる 飛行機の中から見える太陽の関係について、 彼女は一生懸命解説してくれるのだが、、、、結局、よくわからなかった。 成田を発ったのが午前11時すぎ。 日本時間ならば夕方5時45分ごろに、たしかに太陽は見えなくなったのだが、、 モスクワあたりが近づくころには、空は朝のような色になった。 向かい風の影響で1時間遅れで、ヘルシンキのヴィンター空港に着いたときには、 もう陽は沈んでいた(現地時間は夕方4時。日本との時差はマイナス7時間)。 北欧の空気を吸ってほっとしたい。 日々の中で少しずつ生まれる自分の生き方の軸のブレを整えたい。 明日のエネルギーを充電したい。 正月3日から10日間、わたしにとっては5度目の北欧への旅を決めた。 今回の「はじめて」は、「フィンライド」の訪問と「酷寒の冬」体験。 旅のなかまは、だれかはだれかの友だちという、車いす利用者3名含む総勢17名の旅だ。 コペンハーゲンでは王立劇場でオペラもみた。 (前から2番目の特等席で、ロイヤルボックスにはデンマークのマーグレーテ女王も) 視察先は <デンマーク> 仕事体験センター(旧ホイヴァンゲン障害者作業所) 筋ジストロフィー協会リハビリテーションセンター 知的障害者余暇アクティビティセンター 障害児養護学校(ギールスゲートスコーレン) シニアコーポラティブ住宅(エーゲバッケン) <フィンランド> オーロラ小学校 特別養護保育園 知的障害者むけ共同住宅 青少年の家 障害者のデイセンター 機能障害児のための国立ルスケアオス(養護)学校 当地は150年ぶりの「暖冬」で、雪もなく、気温は零下を下ることはなかった。 「酷寒」対策はほとんど無駄になったが(^^;)、サウナの快感と 「白い太陽」ではあっても、日の光の歓びを少しは体感することができた。 しかし、異常な地球高温化よりも異常な日本。 交通事故死(6千人台)を自殺者(2000年から3万人以上)が上回る国だ。 世界の至宝だったはずの1947年教育基本法は強引に改悪され、 どさくさのうちに防衛庁は防衛省になった。 元日の首相は憲法改正を誓い、経団連会長は、愛国心を育てるため 企業、官公庁の日常的な日の丸掲揚、君が代斉唱を強調し、憲法9条2項の改正を強調する。 1月12日、成田に帰ると、ラジオから聞こえてきたのは、 「バラバラ殺人」「鳥インフルエンザ発生」「改憲手続法は5月3日までに」・・ 内閣府の調査でさえ、「生活不安」を感じるが67.6%の国だ。 正直、浦島太郎のような感じもするのですが、今回の北欧で、感じたこと、学んだことを報告します。 ▲朝8時台のコペンハーゲン市庁舎。 日の出=8:41 日の入=15:48 |